今回は、VirtualBoxの仮想環境を使いやすくするためのツールを紹介します。VirtualBoxの仮想環境を起動した際に表示されるウインドウでも問題なく使えますが、操作のしやすさやファイルの移動がしにくいと感じると思います。そこで、Tera TermとWinSCPを用いることで、快適に仮想環境を動かす環境を作ることが今回の記事の目的です。Tera TermとWinSCPのインストール方法、使い方を紹介しますので、ぜひ試してみてください。
Tera Termのインストール
Tera Termはリモートログオンクライアントで、インターネットを介して別のPCにログインして操作するためのアプリです。VirtualBoxの仮想環境にもアクセスできるので、仮想環境の作業効率向上にも役立つと思います。
まずは以下リンクからTera Termの実行ファイルをダウンロードしてください。
リンク:https://github.com/TeraTermProject/teraterm/releases
ダウンロードできたらダブルクリックしてインストールを始めましょう。インストール中に利用する言語は何でも大丈夫ですが、ここでは日本語で進めます。
使用許諾契約書の同意は「同意する」にチェックを入れて「次へ」を押してください。
インストール先の指定は、特に理由がなければデフォルトのままでOKです。
コンポーネントの選択も、デフォルトのままでOKです。
言語はご希望の言語でOKです、ここでは日本語で進めます。
スタートメニューフォルダーの指定は、特に理由がなければデフォルトのままでOKです。
追加タスクの選択も、デフォルトのままでOKです。
これでインストール準備完了となるので、「インストール」を押して進めてください。
無事インストールが完了すれば、下図のような画面が表示されます。「完了」を押してウインドウを閉じてOKです。
WinSCPのインストール
WinSCPはファイル送受信プログラムで、インターネットを介して別のPCにファイルを送ったり受け取ったりできます。VirtualBoxの仮想環境との送受信も可能なので、Tera Term同様に仮想環境の作業効率向上に便利です。
まずは以下リンクからWinSCPの実行ファイルをダウンロードしてください。
リンク:https://winscp.net/eng/download.php
ダウンロードできたらダブルクリックしてインストールを始めましょう。インストールモードはすべてのユーザー、現在のユーザーどちらでも構いません。ここではすべてのユーザーようにインストールで進めます。
使用許諾契約書の同意は許諾で進めてください。
セットアップ形式は標準的なインストールでOKです。
ユーザーの初期設定では、インターフェイスの形式を選択します。どちらでも問題ないですが、ここではコマンダーで進めます。使ってみてコマンダーのスタイルに不満があれば、後からエクスプローラーに変更もできます。
これでインストール準備完了となるので、インストールを進めましょう。
下図のような画面が表示されたらインストール完了なので、完了を押してウインドウを閉じてください。
Tera Termを使って仮想環境にアクセスする
では、実際にTera Termを使って仮想環境にアクセスしてみましょう。初回だけ設定が必要なので、手順を説明していきます。まず、仮想環境を起動してください。仮想環境の起動方法は前回記事の最後に書いていますので、わからなくなったらそちらの記事を参考にしてくださいね。
仮想環境を起動したら、仮想環境のウインドウから「ネットワーク」→「ネットワーク設定」と進んで下さい。
ネットワーク画面のアダプター1で、高度と書かれた部分の三角マークをクリックしてください。すると、ポートフォワーディングという項目が現れるので、クリックしてください。
右上のプラスボタンをクリックして、新たなポートフォワーディングルールを作成します。下図のように、それぞれ入力してください。ホストポートは任意の番号で大丈夫ですが、ここでは22222とします。入力できたらOKをクリックし、設定画面に戻ったらOKをクリックしてウインドウを閉じてください。その後、仮想環境を再起動してください。再起動ですが、前回記事で仮想環境の閉じ方を説明しましたので、それと同じようにシャットダウンして、再度起動を行えばOKです。ここまでの手順は初回のみの内容となります、次回以降は次の手順から開始で大丈夫です。
仮想環境を再起動して、ユーザーログイン画面まで進んだらTera Termを起動してください。新しい接続というウインドウが表示されるので、ホストに「127.0.0.1:22222」、TCPポートに「22」を入力してください。ほかの項目はデフォルトで下図のようになっていると思いますが、違っていたら下図のように設定してください。設定後、「OK」をクリックしてください。
下図のような画面が表示された場合は、「既存の鍵を新しい鍵で上書きする」にチェックを入れて、続行をクリックしてください。
仮想環境作成の際に作成したユーザーでログインするため、ユーザー名とパスワードを入力してOKをクリックしてください。
下図のような画面になったらOKです、@より前がユーザー名になっています。
WinSCPを使って仮想環境にアクセスする
次に、WinSCPを使って仮想環境にアクセスしてみましょう。こちらも初回だけ設定が必要なので、手順を説明していきます。まず、Tera Termの際と同様に仮想環境を起動して、ログイン画面まで進めてください。そこまで進んだら、WinSCPを起動してください。下図のような画面が表示されます。
左上の新しいサイトをクリックして、ホスト名、ポート番号、ユーザ名、パスワードを入力してください。入力後、保存をクリックしてください。
すると、下図のような画面が表示されます。そのままOKをクリックしてください。
下図のように、設定が保存されます。保存した設定を選択して、ログインをクリックしてください。
以下のような画面が表示された場合は、更新をクリックしてください。
ログインパスワードが求められるので、入力してOKをクリックしてください。
下図のような画面になっていればログイン成功です。右側に仮想環境のフォルダやファイルが表示されています。ここへドラッグアンドドロップすれば、簡単に仮想環境へファイルを送れますし、反対に仮想環境からファイルを受け取ることも可能です。
おわりに
今回はTera TermとWinSCPのインストールからログインまでの手順を紹介しました。実際にこれらを使った場合と、VirtualBoxの仮想環境ウインドウを使った場合を比較してみると、非常に便利なことがわかると思います。次回からは、仮想環境の中で計算環境を構築するための準備をしていきますが、Tera TermとWinSCPを使っていきますので、ぜひこの記事を参考にそれぞれのインストールをしてみてくださいね。
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